いつもお仕事お疲れさまです♪
公務員にとって「住宅購入」は既定路線の方が多く、1大イベントですよね。
住宅は20~30代で買うことが多く、公務員の給与水準ではキャッシュ(現金)での購入は難しいです。
そこで住宅ローンを組んで購入される方が大半だと思います。
住宅ローンは減税制度があり、金利が低い現状ではかなりお得な制度です。
特に住宅金利がトップクラスに低い公務員は恩恵を受けやすいですよね。
しかし!令和4年以降減税の率が1%から0.7%に下がる等の方針になりそうです。
▼情報源は「令和4年度税制改正大綱」によります。
https://www.jimin.jp/news/policy/202382.html
今回は、住宅ローン減税のメリットが少なくなる時、これから住宅購入を考えている方がどう考え、どう行動すべきかお伝えしていきます。
住宅は一生に一度の買い物、終の棲家を考えるにあたって重要なことです。ぜひ目を通してみてくださいね♪
【公務員の利用価値大】住宅ローン減税とは
制度の内容
住宅ローン減税制度は、住宅を取得した人に借入金の金利分の負担を軽減する制度です。
令和3年12月現在に住宅取得し居住し始める場合、住宅ローン残高又は取得対価の1%が10年間、所得税及び住民税から引かれます。
課税所得から控除といういわゆる節税ではなく、税額を直で引いてくれるのでそのまま手取り額に影響してきます。お得ですね!
減税の要件
概ねの要件(出典:令和4年度税制改正大綱)としては
床面積が50㎡以上
→新築では40㎡以上で、令和5年末までのものも対象。
借入金(ローン)の返還期間が10年以上
住居として使用する部分が床面積の半分以上
民間の金融機関や住宅金融支援機構などからの借り入れ
といった点です。
住宅を自宅用に購入する場合、たいていの方は50㎡(40㎡)以上の物件を探すと思われますし、一般の方は30年とか35年のローンを金融機関から組むと思います。
だから、基本的にこの要件には当てはまることが多いと思います。
ちなみに、上限が5000万円の認定住宅にする場合は建築コストもその分上がるので、多く控除を受けるのにこの基準を満たそうとするのは本末転倒です。
また、中古住宅や増築・リフォームでも対象になり得ます。
中古住宅では、新耐震基準(昭和57年1月1日以降に建築)といった要件が追加されます(以前の築年数の要件は廃止)。
その他、この制度は新築or中古、取得者の年収、長期優良住宅など物件や購入者の状況によって受けられる減税額は変わってきます。
公務員の方はご存知と思いますが、こうした制度はただし書きが多く、減税を受けるのに条件が付されるものが多いです。
購入される際には必ず、ご自分でも条件に当てはまるか確認することをおすすめします。
▼「令和4年度税制改正大綱」はこちらからどうぞ。
https://www.jimin.jp/news/policy/202382.html
ご自分の購入する物件が決まっている方やある程度想定できる方は、国土交通省のサイト(こちらからどうぞ)や住宅メーカーの方に聞いてみてシミュレーションしてみることをおすすめします。
▼国土交通省のリンクはこちら
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html
住宅ローン減税の変化
令和4年から制度が上記のように変更になり、主なものとしては
1%の減税率が0.7%に引き下げ
控除上限を建物の性能ごとに区分け
適用者の所得上限を3000万円から2000万円に引き下げ
適用期間は4年間延長
となっています。
背景の1つとして、逆ざやとよく言われています。
現在は超低金利時代なので、一般の方でも住宅ローンを年利0.5%以下で借入できるケースは多く、公務員や高年収のサラリーマンはもっと低い金利で借入可能です。
ここで1%の減税がされれば、軽減どころか金利分以上の金額が手元に戻ってくることとなっています。
この点を踏まえて、制度が変わっていこうとしています。
政治的背景など話すとややこしくなるので、ここでは割愛しますね。
結局、損なの?お得なの?
って思いますよね。今回の制度変化で起こることを次に見ていきましょう。
住宅ローン減税の控除率が下がると?
シミュレーションの前提
実際は残高や取得金額に対して掛け算を行うので、完全に正しい数字ではないですが、わかりやすさを考慮し、シミュレーションします。
30代公務員 年収650万円 所得税と住民税の合計が控除上限以上
ローン金利0.4%
35年ローン
新築・省エネ基準適合住宅(新築の8~9割がこの基準)
ローンは4000~2000万円で比較
さらに、公務員で住宅を購入する際は、給与水準的に所得税と住民税が控除(減税)できる上限以上と仮定できるので前提に加えます。
シミュレーション
○新築35年ローン4000万円の場合
ローン4000万円✖️1%✖️10年=10年間の減税分400万円
ローン4000万円✖️0.7%✖️13年=13年間の減税分364万円
差額はー36万円
※ローン金利0.4%で平均額を13年間分換算すると約200万円
○新築35年ローン3000万円(上限)の場合
ローン3000万円✖️1%✖️10年=10年間の減税分300万円
ローン3000万円✖️0.7%✖️13年=10年間の減税分273万円
差額はー27万円
※ローン金利0.4%で平均額を13年間分換算すると約150万円
○35年ローン2000万円(上限)の場合
ローン2000万円✖️1%✖️10年=10年間の減税分200万円
ローン2000万円✖️0.7%✖️13年=10年間の減税分182万円
差額はー18万円
※ローン金利0.4%で平均額を13年間分換算すると約100万円
ローン金額が大きいほど差額は大きく、ローン金額が少ないほど差額は小さいです。
改悪だ!と言われますが、公務員や会社員で平均的な所得と取得する住宅の規模を考えるとそこまでマイナスは大きくはないですね。
高所得者や金額の大きい住宅を買う方にはマイナス面は大きくなりますが。
住宅ローン減税はまだお得|公務員だけじゃない
制度は無くならず、まだお得
上記のシミュレーションの通り、減税制度は改正すれど継続していき、まだまだメリットはあります。
世界的にインフレの傾向があり、アメリカでは金利が上げられる兆候があります。
日本の低金利政策はまだ続く見通しではあり、特に公務員や高年収のサラリーマンは金利の優遇を金融機関から受けやすいです。
これらが前提にはなりますが、0.7%になってもそれ以下の金利で借り入れができる可能性があり、減税効果は依然として大きいです。
減税だけでなく、購入物件や住宅価格にも注意を
この記事では、住宅ローン減税を主に取り上げてますが、住宅購入は減税制度だけでなく、資産価値や価格も大事な点です。
都心部では価格が上昇する一方で、郊外や地方では住宅価格は下がりますし、都心部でも駅へのアクセスによって大きく異なります。
マンションと戸建てでも建て替え、住み替え、相続などの問題も違ってきます。
減税制度だけで購入の有無を決めるのでなく、焦らずご自分やご家族の将来を踏まえて、物件と購入の決定をされることをおすすめします。
頭金は入れたほうが良い?
住宅ローンを組む際に、頭金を入れたほうが良いか。
これも大きなテーマの1つですよね。
私の結論は、頭金は無理に入れなくても良いと思います。
頭金を入れるメリットとしては、ローン金額を少なくして金利分の負担を軽くすることができます。
金利が高い場合は、頭金を多く入れること、繰上げ返済は有効策であると思います。
現状の低金利なら、もっと利回りの良い使い方をしたほうが良いですよね。
それでも銀行預金よりはマシだとは思いますが。
他の増税など負担大への対策
住宅ローン減税率の引き下げだけではなく、今後固定資産税、雇用保険料、厚生年金料といった税金関連の負担増が予想されています。
また、既にガソリンは高騰していますし、他の物の値段も上がりインフレが懸念されています。
政府は民間企業に賃上げを要求していますが、増える負担並みに賃金が上がるでしょうか。
実質可処分所得は少なくなっていくことが予想されます。
私たちは自力で収入を上げること(副業や転職)、資産を増やすこと(投資)が必要になるかもしれません。
気になる方は、他の記事もご覧くださいね♪
▼インデックス運用についてはこちらをご覧ください。
【公務員以外も】住宅ローン減税引き下げの影響まとめ
住宅ローン減税の効果は令和4年から縮小される。
制度自体は継続し、住宅購入の際のメリットはまだ健在
減税の効果だけでなく、自分の求める物と物件をよく見て検討すべし。
低金利が続けば、頭金を無理に入れなくても良い。
他の税金等負担が増えることへの備えも必要
お読みいただきありがとうございます。
毎日を忙しく過ごしていることと思いますが、世の中はどんどん変化していっています。
変化にうまく対応し、生き方を変化させていくことが大事であると思います。
いま行動するかどうかで、将来の自分に良くも悪くも反映されるところです。答え合わせは実際に未来になった時しかできません。
またお会いしましょう!ありがとうございました!